ナラティブ事例研究と実践を基礎とした学び: R氏のケースの省察

Authors

  • McLeod ジョン・マクレオッド

DOI:

https://doi.org/10.14713/pcsp.v11i4.1935

Keywords:

文化, 日常生活, 模範的事例研究, 内在化, ナラティブ, 個人的意味, 理論的流動性, 心理療法プロセス, 英知

Abstract

ナラティブ事例研究ではクライエント,またはセラピストの視点からセラピーのストーリーが語られる。R氏のケースは,ナラティブ事例研究の形式を用いたケース考察が,セラピーの実践とプロセスについての深い理解と省察を与える手段となりうることを示す強力な一例である。R氏のケースの特筆すべき貢献を評者の個人としての学びとの関連から以下の領域に関して論じる。クライエントの問題における文化という文脈の意味を扱うこと,日常生活の中に働きかける修正的介入の創出,セラピストによって引き起こされた作業同盟の亀裂の修復,クライエントによるセラピスト像の内在化プロセスに関する新しい理解の構築,である。本事例の理論的意義について論じたあと,ナラティブ事例研究の方法論とセラピストの英知という概念への示唆も提示する。

Author Biography

McLeod ジョン・マクレオッド

John McLeod 

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Published

2016-01-01

Issue

Section

Japanese: Commentaries on and Author Response to Murase's Narrative Case Study of "Mr. R"